20210721 (1).txt
梅雨が終わった。午前五時。あたりは静かで、遠くから電車が中央線を走る音が聞こえる。線路から二キロは離れている。駅の自動音声が新型コロナウイルスの感染対策を案内している、ニューデイズがコンビニおにぎりの常識を変える、会社員がつぎからつぎへとスマートフォンを改札にかざしては通り抜けていく、エレベーターが改札口とホームの間を往復している、制服を着た小学生の群れがホームを駆ける、と私は想像する。家はまだ眠っている。鳥がピーピー鳴いている。
梅雨が終わった。午前五時。あたりは静かで、遠くから電車が中央線を走る音が聞こえる。線路から二キロは離れている。駅の自動音声が新型コロナウイルスの感染対策を案内している、ニューデイズがコンビニおにぎりの常識を変える、会社員がつぎからつぎへとスマートフォンを改札にかざしては通り抜けていく、エレベーターが改札口とホームの間を往復している、制服を着た小学生の群れがホームを駆ける、と私は想像する。家はまだ眠っている。鳥がピーピー鳴いている。